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霧雨慕情 [旅]

霧雨慕情「梅雨時期の旅で発見する雨景色」




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じめじめ気味の天気が棚田の雰囲気に合う/大阪府 千早赤阪村




 最近、撮影取材の移動はもっぱら鉄道を使っていた。これは、自分自身が旅の醍醐味を感じたいから。撮影は、美術的な作品を作ることも重要だけど、やはり、販売用の画像も集めなくてはならず、需要のある画像は何かと考えれば、私ははっぱり旅の景色だと思っている(あくまでも個人の意見)
 そのために、旅の雰囲気を出すための手っ取り早い方法はというと、やっぱり自分自身が旅を楽しむことだと思う。その大事な要素として、鉄道の旅を選んでいる。
 しかし、今回の旅は、梅雨時期の取材ということで、道具も多くなるので、車での取材となった。

 今回は、大和路、紀州路をメインに回った。ルートとしては、
 大阪から葛城山を越えて大和路に、そこから五條、橋本を通って和歌山方面へ。途中に立ち寄った、大阪府、葛城山の麓の村、千早赤阪村付近で雨の兆しが出始めた。
 村内には、日本の棚田百選に選ばれた「下赤坂の棚田」があり、1331年に楠木正成が築いた赤坂城跡地の展望所からの景色が素晴らしい。
 じめじめした天候にふさわしい棚田の風景を撮影したのが始めの作品

 和歌山県、橋本市付近に入ったところで、一度上がった雨がまた降り出した。海南から有田川を目指していたが、途中の生石高原で雨が止み、霧雨状態になった。
 生石高原は360度見渡す限りのススキの原っぱが広がる高原。霧のかかった状態にススキの葉が揺れ、大変風情があった。




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霧に包まれた生石高原の広がりを表現した/和歌山県 紀美野町




 帰りに再び葛城山麓付近によった時は、結構な土砂降り状態。葛城山が雨雲がかかり、恵みの雨といった雰囲気に包まれていた。葛城山麓付近は公園として整備されているが、自然の雰囲気と、田舎の里の雰囲気がうまく絡み合っていてとても魅力的な場所。

 雨の撮影は、とにかく大変。カメラ機材は水濡れに注意しなければならないし、何より自分も濡れてしまう。しかし、雨には雨でしか見られない絶景がある。梅雨時期は雨が多いが、雨だからこそ積極的に撮影に出てほしい。

 でも、気分はやっぱりマイナスになる。そんな時は、とにかくひとつだけ撮影する景色や構図、場所などを決めておくといい。それだけで気分はだいぶ変わってくる。私の場合は雨の情景を思い描き、それに見合った場所を探しながら撮影している。



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雨の葛城山と麓の里の風景が自然と調和されてて美しい/奈良県 葛城市




軍島遊歩 [旅]

軍島遊歩「役目を終えた要塞の島」





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友ヶ島、第3砲台跡。異次元の雰囲気が漂う/和歌山県 沖の島






 友ヶ島は、地の島、沖の島、神島、虎島の4つの島の総称で、淡路島にほど近い、紀伊海峡に浮かぶ島。和歌山市、加太の港から出ている定期船が着くのは沖の島。

 沖の島は、明治から第二次世界大戦中まで、日本軍の要塞施設だった。現在はその役目を終えて、国立公園になっている。

 島自体は、南国の植物が生い茂る無人島であるが、当時の施設がそのまま残されていて、その様子が、森の中の遺跡のようで、まるで異世界に迷い込んだかのような錯覚を覚える。





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第2砲台あと。南国の植物に浸食される施設の様子が今の平和を感じる/和歌山県 沖の島





島には、当時軍施設として利用されていた道がそのまま遊歩道になっていて、山頂から、島の様子と神島、明治五年に立てられた洋風灯台を見下ろすことができる。また、大蛇に纏わる伝説が残る湿地帯などがあり、被写体には困らない。

 最近では、「天空の城ラピュタ」のシーンに似ていると評判で、人気が出ているが、近々行こうと思っている方がいるならば注意点を数点。島には、船発着用の桟橋付近に自動販売機はあるが、熱中症対策の水分は持って行った方が無難。食事も一定の時期以外はできないらしいので弁当も持参で。そして、ここに限った話ではないが、ゴミは必ず持ち帰ること。あと、船の時間を把握しておくこと。最終便を逃すと悲惨なことになる。

 最後に、撮影ポイントの第3砲台跡は、暗いので三脚を持て行くのが望ましい。これが、今回の撮影取材の反省点。






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山頂の展望台からの俯瞰。離れた所に浮かぶ小島は神島/和歌山県 沖の島






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